予防・クリーニング
Prevention歯科治療は、「治療」から「予防」へ
むし歯や歯周病から歯を守る取り組みのことを予防といいます。
以前は、歯科医院は「痛くなってから行くところ」でしたが、それではお口の健康を保つのが難しいことがわかってきました。
痛みなどが出る前から定期的に歯科医院に通うことで、いつまでもご自分の歯を健康に保つことができます。
また、歯周病は認知症や糖尿病などの全身疾患に影響があることもわかってきています。
一生涯を健康な歯や身体で過ごすためには、早いうちから適切な予防の習慣を身につけるのが重要です。
今からでも遅くはありませんので、「治療する」から「予防する」へと、意識を変えていきましょう。
お口の健康は全身の健康にもつながっています
歯周病は、日本国内で成人が歯を失う原因の第1位。なんと、全体の約4割を占めています。
歯周病は、初期段階では自覚症状が少なく、気が付いたときにはかなり進行していることが多いのが特徴です。
さらに歯周病が恐ろしいのは、歯周病の原因となる細菌がお口の中に留まらず、全身に行き渡ることです。
誤嚥性肺炎・糖尿病・心筋梗塞・脳梗塞・認知症・骨粗鬆症といった全身疾患を引き起こし、悪化させます。
歯だけではなく、全身の健康を守るためにも、「痛くなってから」歯科医院を受診するのではなく、「痛くなる前に」歯科を受診し、良好なお口の状態を維持することが大切です。
予防ケアのメリットは？
自分の歯で噛んで食事ができる
全身の健康維持ができる
むし歯や歯周病など早期発見・治療ができる
経済的・身体的・時間的にも負担が減る
他院で作った入れ歯を直したい
予防ケアの大きなメリットは、生涯ご自分の歯でお食事や会話ができることです。
特に歯周病は、誤嚥性肺炎や糖尿病、心疾患、骨粗鬆症、脳梗塞、認知症、などの全身疾患とも深い関わりがあります。お口の健康を保つことで、全身の健康維持にもつながるといってもよいでしょう。
また、定期的に予防ケアをしていれば、万が一、お口にトラブルがあった場合も早期発見・早期治療ができます。経済的・身体的・時間的にも負担が減るため、「痛くなる前に」歯科を受診しましょう。
むし歯・歯周病の予防には、セルフケアとプロケア（歯科医院でのケア）の両立がポイントです。
当院の予防・クリーニングについて
スケーリング
「スケーラー」という専用の機器を使用して、むし歯や歯周病の原因となる歯石や歯垢を除去します。
歯石は、歯磨きでは取り除くことが不可能で、さらに蓄積していき悪循環です。定期的なクリーニングを行いましょう。
PMTC (プロによる歯のクリーニング)
PMTCは、歯面研磨とも呼ばれます。歯科医院で行う歯のクリーニングです。専用の機器に、ブラシやカップを装着して歯を磨いていきます。主に、蓄積しがちな歯垢・歯石・着色汚れ・細菌を取り除いて、むし歯や歯周病を防ぐことが可能です。
フッ素塗布
フッ素には歯質強化（＝むし歯になりにくい歯に育てる）効果があります。
初期のむし歯であれば、治療をせずにフッ素の力で、自然治癒する場合もあります。
また、フッ素には抗菌作用があり、むし歯菌の活動を抑えるため、定期的に歯科医院で塗布するのをおすすめします。
定期検診・ブラッシング指導
むし歯や歯周病にならないために、最も重要なのは自己管理です。毎日のブラッシング方法により、歯垢や歯石の付きかたも人それぞれ異なります。何十年も磨いていた方法が、実は間違っていた方も多くいらっしゃいます。
まずは、歯科医院で歯並びや口内状況に合うブラッシングをしているかをチェックしてもらいましょう。
定期検診
初期のむし歯や歯周病には自覚症状が少ないため、ご自身で発見するのは難しいです。定期検診を受けることで、早期発見・早期治療に繋がり、健やかなお口や身体を保つことができます。
早く治療すれば、通院期間や治療費などを減らすことができます。
また、歯を治療する際も最小限のダメージで行えるのもメリットです。
ご家庭でできる予防ケア
歯ブラシの交換日を決めて、適切な歯磨きを
新品の歯ブラシで除去できる歯垢を100%とすると、毛先が広がった歯ブラシでは62.9%程度か除去できません。
月に1回程度、歯ブラシを新しいものに取り替えましょう。
ご自身に合う「かたさ」「歯ブラシの形」を選び、適切な歯磨きを行えばむし歯予防ができます。ご自身に合う歯ブラシや磨き方が知りたい方はお気軽にご相談ください。
よく噛んで食事をする
だ液は食後のお口を酸性から中性に戻し、歯の再石灰化を促す力があります。
近年では、ファーストフードやコンビニ食などが増え、柔らかく食べやすいため噛む回数が減ってきています。
食事の際は、1口30回以上噛むことを意識しましょう。特にお子さんは、顎の成長発達にも関わってきます。
甘い食べ物・飲み物を控える
むし歯菌の活力のもとになる糖質の摂取を控えましょう。
特に、糖の多いジュースやケーキなどの甘いおやつを食べる際は注意しましょう。ごはんやパン、麺類などの炭水化物も糖質が組まれていますが、子どもの健やかな成長のためにはエネルギーが必要です。
水分補給はジュースではなく、お茶を飲むようにするなど工夫し、糖質の過剰摂取を控えることをおすすめします。
